2.Suprabhaatastotra
Suprabhaatastotra(暁の仏讃)は、ネパールで伝えられた、多くの仏讃を一緒にまとめた写本から、その梵文が得られ、またチベット訳も伝えられている。この作品は、梵文写本のコロフォンに、Har#sadeva王の作 (har#sadevabhuupati-viracita) と記されており 、また、チベット訳でも%Srii Har#sadevaの作とされている。24詩節から成る仏讃で、「朝のお祈り」として唱えられるものであろう。
Minayeffは<註1>パリの1写本(Filliozat 159(2))とその他の3写本を用いて、Suprabhaatastotraの梵文テキストを校訂し、ロシア語訳をつけて発表した。
F. W. Thomas(1903)は<註2>Minayeffの梵文テキストを転載し、それに新たにチベット訳テキストを加えて、両方を左右に対照させ、原典批判的な註記を付して発表した。
また、Ettinghausen(1906)は<註3>初めて仏訳を行い、梵文と共にあげた。
Skt.MSS.:
Filliozat 159(2) [仏讃の22の集成の2番目]; Thomas 7811(5) [仏讃の5の集成の5番目;各詩節ごとにネパール語の解釈が付けられている]; Bendall Add.1614 [仏讃の集成の中の一つ]; SBLN p.239 [仏讃の49の集成の冒頭]
Tib.: Toh 1167, Ota 2056, N(T)56
%Sriihar#sadeva 造; %Sriij%naanamitra, Yon-tan dpal訳
註
1) I. P. Minayeff: Zapiski, N.S. tome II, fasc. III, pp.233-237.
2) F. W. Thomas(1903): Notes from the Tanjur. 4. The Suprabhaatastotra of %Srii-Har#sadeva, Journal of the Royal Asiatic Society, 1903, pp.703-722.
3) M. L. Ettinghausen(1906): op.cit., pp.168-175.
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